後藤壮 建築事務所

私が家づくりで大切にしていること①

みなさん、こんにちは。

株式会社後藤壮建築事務所の後藤壮です。読んで頂きありがとうございます。

このNoteは「これから家を建てたいな。」と思っている人に向けて、住まいづくりのヒントや自分の設計に対する考え方等を伝えるNoteです。多くの人にとって快適な住まいを手にする手助けになればと思います。
さて今回は「私が家づくりで大切にしていること」がテーマです。

結論から言うと「基本性能」と「資金計画」を大切にしています。設計事務所なのにデザイン重視じゃないの?という声が聞こえてきそうですね。勿論デザインも好きですが、優先度は「基本性能」と「資金計画」の方が高いと考えています。それでは詳しく説明をしていきます。

まず「基本性能」とありますが、私の考える「基本性能」には「耐震性」「防水性」「断熱性」「気密性」これに加えて「冷暖房性能」があります。どれもあって当たり前。な印象ですが、その通り、家にとって大切な基本性能です。家は衣服の様に毎日変えるものではありません。時間の厚みがあります。家族が数十年と過ごす時間の厚みがあります。当然その間に地震や台風もあれば暑い日も寒い日もあります。日本の風土・気候は素晴らしい景色や体験をもたらしてくれますが、建物側の視点からすると大変厳しいものです。ですから私は全ての住宅設計において構造計算や断熱性を測る外皮計算等といった検証を行うようにしています。屋根形状もシンプルなものを採用し、雨漏れリスクの高い複雑なものは避けて設計しています。

読んで驚かれる方もいるかもしれませんが、残念ながら以外としっかりと構造や断熱のことを理解せずに住宅設計している方も中にはいらっしゃいます。もし現在計画中の方で営業さん・設計士さんが構造や断熱のことを質問してしっかり答えられる方でしたら安心して任せて大丈夫だと思います。

次に「資金計画」です。住宅はとても高価です。人生で一度の大きな買い物です。現金一括でお支払いします。という方はほとんどおりません。そうすると住宅ローンを組む事になるのですが、最初の計画がとても大切です。長い場合だと35年間毎月支払い続ける方も少なくありません。金融機関に相談に行くと年齢や年収、勤続年数を聞かれ、仮審査の後「〇〇様には〇〇万円融資可能です。」と回答があります。よく耳にする話ですが、融資可能額=返済可能額ではありません。返済可能額は年齢や家族構成、お子様の年齢などといった様々の要因で想定されるものなので、多ければ多いほどよいとは考えておりません。私からもアドバイスさせて頂きますが、必要であればファイナンシャルプランナーさんを交えて計画をたてることもあります。「餅は餅屋」とはこのことで、お金のことはお金のプロフェッショナルに相談するのも有効な手段です。こうするとライフプラン全体の中での住宅資金計画が組め、予算・建物規模が明確になります。以降の設計提案や仕様を選ぶ時に安心して納得して選択する事ができます。やはりここでも時間の厚みがあります。毎月の返済額に無理があると日々の暮らしが楽しめないものです。最悪の場合、せっかく建てた家を手放す事になりかねません。家を建てる事が目的ではありません。建てた家で家族と豊かな暮らしを日々送ることが目的だと考えます。

次回は今回お話した性能のうち「耐震性と防水性」をテーマにお話したいと思います。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
それではまた次回お会いしましょう。後藤壮でした。